キーワード・用語解説

リカレント教育

リカレント(recurrent)は再現、還流、回帰などの意味を持っているが、リカレント教育は1973年のOECD(経済協力開発機構)報告書「リカレント教育−生涯学習のための戦略」で広く提唱された。日本では1992年の生涯学習審議会答申「今後の社会の動向に対応した生涯学習の振興方策について」が、リカレント教育は「高度で専門的かつ体系的な社会人再教育」と考えられるとし、「職業人を中心とした社会人に対して学校教育の終了後、いったん社会に出た後に行われる教育であり、職業から離れて行われるフルタイムの再教育のみならず、職業に就きながら行われるパートタイムの教育を含む」と述べた。その教育の機能は、1)社会の変化に対応する専門的で高度な知識・技術のキャッチアップやリフレッシュ 2)一度学校や社会で学んだ専門分野以外の幅広い知識・技術や新たに必要となった知識・技術を身につける 3)現在の職業や過去の学習歴・学習分野に直接関わりのない分野の教養を身につけ、人間性を豊かにする、と考えられているとしている。また、人々の多様な学習ニーズ(男女共同参画社会の形成をめざすことや高齢化社会の進展に伴う女性や中高年齢者の再就職や社会参加)に対応するリカレント教育の学習機会増加への要請が高まっていると指摘した。(1992.9)

月刊『We learn』2017年9月号<学びのスイッチ>には、石山恒貴さん(法政大学大学院政策創造研究科教授)の解説を掲載しています。(ご購入はこちらから

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