隠れたカリキュラム
学校教育における男女平等教育の充実は、「男女共同参画2000年プラン」の指摘するところでもあるが、男女平等教育推進のネックとなっているのが隠れたカリキュラムである。隠れたカリキュラムとは、学校における制度や慣行、教員の言葉や態度などを通して、無意識のうちに子どもたちに伝承され、影響を与えてしまう事柄を指す。学校教育における男女平等を求めては、家庭科男女共修のように正規カリキュラム上の平等を求めた運動のほか、隠れたカリキュラムをめぐって、教員を中心とした女性たちの種々の運動があった。例えば、教科書の中の男女差別の検証、男女混合名簿の実施、進路指導や部活動における試みなど、ジェンダーの視点から教育を考える実践。また、教員養成・研修面の充実はプランでも掲げられているが、教員自身の女・男らしさ意識に基づく子どもたちへの働きかけが性別役割分業を助長し、女の子の自信喪失、進路など生き方を固定化し狭めてしまう危険性が指摘されており、教員用のジェンダー・チェック資料や「隠れたカリキュラム」を考えるビデオなども作成されている。隠れたカリキュラムをジェンダーの視点から敏感にチェックし、一人ひとりを大切にした教育の充実が求められている。(1997.9)
関連用語
男性学(men's studies)
女性学(women’s studies)
アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)
Title IX(タイトルナイン)
インポスター症候群(Imposter syndrome)
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