ADL(日常生活能力)
ADL(Activities of Daily Living)とは、「日常生活動作」または「日常生活能力」とも言い、歩行・起立・トイレ動作・入浴・食事・着替え・身だしなみなど、日常生活を営むために最低限必要な能力のこと。そもそもは、リハビリテーション分野において、患者の機能障害の程度やリハビリ効果を測るために開発されたものである。病院や訓練室でならできる「ADL」と、自宅で実際にしている「ADL」との間のギャップはよく知られている。最近は、身体的な自立度を生活機能からみた指標として、高齢者の介護認定に用いられることが多い。特に高齢者の場合、ADLの基本は体力であるが、その他にも、介護者の存在や本人の意欲、居住環境なども影響してくることから、ADLを維持あるいは向上させるためには、本人を取り巻く環境を整えることが重要である。また、今までADLの向上が自立につながるとされてきたが、最近では、「生活している人自身(高齢者、障害者)が自分の意志の下に自分らしく生きることこそが本当の自立である」という考え方に変わりつつある。QOL(Quality Of Life)−生活・生命の質−を維持するためには、ADLだけではなく、金銭管理・買い物・食事の支度などの自立した社会生活を営む能力が不可欠となる。こうしたADLよりもやや高い能力を測るものに、IADL(Instrumental Activities of Daily Living)−手段的日常生活動作能力がある。これは、施設以外の“地域”で暮らす場合の生活自立度の一尺度となる。(2001.9)
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