キーワード・用語解説

UN.GIFT(人身取引と闘う国連グローバル・イニシアティブ)

国連薬物犯罪事務所(UNODC)が中心となり、ILO・ユニセフ・国連人権高等弁務官事務所・国際移住機関・欧州安全保障協力機構との連合によって設立(2007.3)された、人身取引と闘う国連機関である。2008年2月には「ウィーン・フォーラム」を開催し、116の国から専門機関・政府・NGO代表など約1,400人が参加。人身取引撲滅への知識の共有や意見交換、問題に対する意識の向上、財源の増加等について話し合った。
 コスタ事務局長は各国の政府・企業・市民団体に対し、「奴隷労働により産み出された製品の自発的撤去」「人身取引経路の特定・監視・撲滅のための方法の開発」「インターネットでの人身取引にかかわるクレッジットカード決済の停止」「セックス・ツーリズム撲滅のための行動規範整備」等、現実的措置を実施することを求めた。
 また国際組織犯罪防止条約を補足する「人身取引議定書」(人身取引を犯罪として取締り、加害者を罰すること、各国間で協力すること、被害者に保護や援助を提供すること等を規定、2003.12発行)を批准していない国に批准するよう求めた。当議定書は117ヵ国が批准している(2007.11)が、日本はまだ批准していない。
 人身取引が重大な人権侵害であることを啓発・学習する取組の強化が求められる。(2008.9)

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