キーワード・用語解説

総合こども園

幼稚園と保育所の機能を一体化した施設。子育てを社会全体で行うという趣旨の下に掲げられた次世代育成支援の新たな仕組みである。教育、保育及び家庭における養育支援を一体的に提供する。
 これまで幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省と、制度が縦割りとなっていたが、新システムでは内閣府に所管・財源が一元化される。
 背景には待機児童数の増加がある。保育所不足で子どもを預けられない親が就労をあきらめるという状況への対応が急がれている。そのため、幼稚園施設を保育に活用したり、企業・NPO等多様な事業主体の参入をしやすくして、待機児童の減少を図る。
 しかし、総合こども園に3歳児未満の子どもの受入れは義務づけられていない。待機児童の8割を3歳未満児が占める中、現実的な待機児童の減少につながるかが懸念される点である。これに対し、手厚い財政措置により3歳未満児の受入れを促進していくとしている。
 政府は消費税率引き上げ法案と共に、総合こども園を柱とした子ども・子育て新システム関連法案を閣議決定した(2012.3)。財源は消費税増税分を見込んでいる。総合こども園は消費税増税が見込まれる2015年に創設の予定となっている。(2012.5)

 その後、この法律案は国会で修正され、「総合こども園」構想はなくなった。代わりに、認定こども園制度を見直すことによって新たな幼保連携型認定こども園を創設することとなった。(2012.8)

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