2007年(平成19)年度の主な事業
協働のための実践力養成セミナー2007
組織の学び―組織を成長させる“実践のふり返り”−
実施日:2007年7月27〜28日(金〜土)
会場:日本女子会館5F(港区芝公園2-6-8)
- 財団法人日本女性学習財団では、『学習支援ハンドブック』(2006年発行)の成果を生かし、2006年度より「協働のための実践力養成セミナー」を行っています。2007年度は「組織の学び−組織を成長させる“実践のふり返り”」をテーマに、7月27日・28日の2日間、日本女子会館で開催しました。
- NPOや市民活動、職場などさまざまな組織が、組織を成長・発展させていく方法を模索しています。その中で「実践のふり返り」は、外部の専門家から知識を得て進む方向を決めるやり方ではなく、組織の内部にいる一人ひとりが実践へのかかわり方を見直していくことで内側から組織を変えていく方法であり、持続可能な組織をつくっていくものとして注目されてきています。今回のセミナーでは、実践のふり返りを体験し、そこから組織の発展に向けて考えあいました。
- セミナーには山形県、熊本県など10都県から、NPOや市民活動グループのリーダー、男女共同参画・社会教育施設職員、保育所職員など20名が参加しました。それぞれ所属している組織を活性化していきたい、協働を考えていきたい、実践のふり返りを体験したいなどの希望をもって、意欲的にグループワーク等に取り組みました。
- プログラムは、全体を通して組織の学びにつながる実践のふり返りを体験的に学ぶことをねらいとしました。第1日目は、「自らの実践活動のふり返りを語り、聴くこと」を行い、第2日目は、1日目で出された参加者の課題を基に4つのテーマでグループに分かれ、テーマに沿って「語る・聴く」を行うことで、課題の解決の方向を探りました。
- このフォーラムの詳細は、「We learn」合併号(11月・12月号、11/20発行)に事業報告として掲載しています。
講義T
「組織の学びと実践のふり返り」と題し、三輪建二さんが「自分の実践へのかかわり方を意識化するには、語る・聴くことを通して丁寧なふり返りを経験することです」と講義しました。
事例を聴く
グループワークに入る前に、2事例を聞きました。1つ目はNPO・市民活動をふり返る“語り”。2つ目は、組織をコーディネートする支援者のかかわりについて市民側と職員側双方のふり返りを聞いてみました。
ラウンドテーブル
午後は、グループを参加者4人と進行役(グループ支援者)で構成し、各自の実践のふり返りを「語る・聴く」というラウンドテーブルで行いました。語りあい聴きあうことで、自分のふり返り感が広がり、いろいろなふり返りがあることに気づきました。
講義 II
2日目は「新たな活動システムをデザインする」というテーマで、亀田温子さんから「個人の学習だけでなく、それが組織の学びにつながるようなシステムづくりが必要です」という話を聞きました。
グループワーク
4つの課題別([1]「組織の展開にわたしは何ができるか」、[2]「わたしとリーダーシップをふり返る」、[3]「『語る・聴く』場をどうつくるか」、[4]「改めて協働のメリットを考える」)にグループ分けし、“語る・聴く”を通して自分の活動を再度ふり返りました。1日目とは違った気づきが得られたようです。
全体会
参加者が“語る・聴く”のラウンドテーブルを経験した中から、得られた気づきを共有し、学習支援者からもそれぞれコメントが寄せられました。
プログラム
【1日目】 10:00〜17:00 |
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【2日目】 9:30〜15:30 |
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※ワークショップでは、参加者に活動や仕事についてまとめた資料を予め準備してもらい、これを基に2日間、少人数のグループでじっくり“語る・聴く”ことを体験しました。
学習支援者
- 入江直子(神奈川大学人間科学部教授)
- 亀田温子(十文字学園女子大学社会情報学部教授)
- 菊池朋子((財)横浜市男女共同参画推進協会職員)
- 佐野育子(NPプログラムで育自しよう かえでの会代表)
- 三輪建二(お茶の水女子大学文教育学部教授)