図説 小中学生は今−変わる家族環境の中で−
財団法人日本女性学習財団発行
2000年発行/A5判84ページ/900円(税込み)
- 子どもの成長過程において、特に変化の著しい小学生・中学生に焦点を当てた家庭教育学習資料。
- 家族や子どもたちをめぐる実態や意識の変化を、最新の各種データを基に、45の図表でわかりやすく表現。さらに、イラストも折り込んだ読みやすい構成・内容。
- 各データについての解説および提言は、以下の各氏が執筆。
○門脇厚司(筑波大學教授)
専攻は、教育社会学,青少年文化論。IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)理事等を務める。著書に『子どもの社会力』『異界を生きる少年・少女』『現代教育の社会学』『遊びの考現学』等。
○山田昌弘(東京学芸大学助教授)
家族社会学,感情社会学専攻。近代社会における、家族と愛情の関係を社会学的に分析。著書『パラサイト・シングルの時代』で、パラサイトという表現が流行語となる。主な著書は、『近代家族のゆくえ』『結婚の社会学』『感情の社会学』等。
○青木悦(教育ジャーナリスト)
「朝日中学生ウィークリー」「婦人民主新聞」記者を経て、フリーの教育ジャーナリストとして、いじめ問題等を中心に取材・執筆・講演等をしている。著書に『アスファルトのたんぽぽ』『人間をさがす旅』等。 - 子育て、子育ちの場としての家庭の現状を客観的に把握するとともに、21世紀に向けての新たな家族関係を考える手がかりとして、本冊子を是非ご活用ください。
本文より
- 「今の子どもが失ったものは、『欠乏感』と『具体的目標』です。(中略)豊かな日本社会、しかし、次の具体的目標がない、その中で目先の消費活動に走る、まさに子どもの閉塞感は、大人が抱いている気分の反映と言えるのです。…」山田
- 「『男は外、女は内』は、お互いを縛り、いざというときお互いを不自由にしてしまう…(中略)少なくともこれからの社会をつくり、社会にでていく小中学生にはそのことの問題点をさまざまな場で伝えたい…」青木
- 「子育てをそんなに肩肘張ってカタく考えることはない…(中略)親や周りの大人たちがしなければならないことと言えば、徹底して子どもと付き合うことだけです。要は、特別なことをするわけではありません。…」門脇
内容
第1章:今、小中学生は何をしているのか
小中学生の生活実態と家族関係
第2章:時系列比較でみた小中学生の生活
第3章:子どもたちは何を考えているのか
子どもたちの生活意識と家族関係
第4章:母親が働くことで変わってきた家族関係
第5章:父親たちの家庭意識と子育て行動
第6章:提言 いらだつ小中学生に手をやく親たちのために
- 豊かさの中で目標を見失う子どもたち(山田昌弘)
- 子どもの様子に見る家族の変化と親の迷い(青木悦)
- 若いお父さんとお母さんへの子育てアドバイス(門脇厚司)