月刊 We learn バックナンバー

2005年月刊 We learn バックナンバー

2005年3月号(No.629)

いまどき学習ウォッチング

「事実」と「感想」は分けて伝えよう

 先日、保育者を対象とした研修に参加した。最後に、ある保育者が質問した。「親に、保育時の子どもの様子を伝えるのに苦労している。相手によかれと思って言ったことが、かえって不安や反発を与える場合がある。どうしたらよいか」という内容だ。すると講師は「あなたが伝えたい内容を事実と感想を分ける練習をするとよいですよ」と答えた。日ごろの会話の内容に「思い込み」が混じるため、本人は事実として伝えているつもりが、実際はそれ以外に、感想、つまり感情を伝えてしまっているというのだ。
 例えば「お子さんは自分勝手に水遊びをしていた」と伝えた場合、事実は「水遊びをしていた」ことだが、「勝手に」というのは保育者の感想、感情というわけである。考えてみれば「勝手に」というのはその保育者の主観であり、別の観点でみれば「自発的に」とも言えるかもしれない。研修講師からのちょっとしたアドバイスは目からうろこだった。この機会に、自分自身の日常会話も点検してみようと思う。

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